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菜園・戴冠式

中山均 初期作品集

菜園・戴冠式

1980年代に見えていた平凡なあの空を追う。病に倒れた初老の過去心象スケッチ集。東大駒場「銀杏並樹賞」受賞作品を含む5編。

著者 中山 均
ジャンル 文学
文学 > 日本文学
出版年月日 2016/04/25
ISBN 9784865980110
判型・ページ数 4-6・152ページ
定価 本体1,500円+税
在庫 在庫あり
 
 

内容説明

1980 年代に見えていた平凡なあの空を追う……。病に倒れた初老の、過去心象スケッチ集。東大駒場 銀杏並樹賞受賞作品を含む5編で編む!

 

年若き、柔らかな言葉たちへ 橋本 晃(立教大学社会学部教授)

またいつ泣き出すかわからない薄暮の空の下、周囲とあまり調和をなしているとは言い難いコンクリート造り、ガラス張りの近代的な建物へと急いだ。春まだ遠い駒場のキャンパス。ちょうど旧制高校時代以来の魔窟のような寮が立ち並んでいたあたりだ。その魔窟の頂上にあたる屋上で、小説の同人誌メンバーで演劇の練習をした――。長身にウェーブのかかった髪、関西弁で柔らかながら強気の言葉を途切れさせることない中山は、駒場の学生団体が主宰する小さな文学賞を本書表題作の「菜園」で受賞したばかりで、新たに同人誌に加わってきた精神の畸形児たちがふっかける論戦にもひるむことがなかった。高校時代に学生向け雑誌に、やはり本短編集にも所収の「オレンジ通り」が掲載され、ついで大学で前述の賞をもらったばかりだった。

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